湿度計 (温湿度計) の校正方法

湿度計には湿度のみを測る湿度計と、温度と湿度両方を測る温湿度計があります。これら湿度計の校正は、校正対象の湿度計と、基準 (標準) となる湿度計とで測定した差異の差異を確認することで校正を行います。

校正は湿度計のメーカーや校正機関に依頼する外部校正と、自分で行う内部校正があります。ここでは内部校正について説明します。

湿度の校正を行うには、空気を指定した湿度にする湿度発生装置が必要です。具体的な校正の方法を、湿度計の場合と、温湿度計の場合に分けて解説します。

 

湿度計の校正の仕方

 

湿度計の校正の場合、必要な機材はシンプルで、校正対象の湿度計と精度の高い湿度発生装置を使います。

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校正対象の湿度計を、 一定湿度に制御された装置内に挿入し測定

※データロガー・内蔵センサー型のものも校正可能

湿度計の校正においては、標準で3つの相対湿度に対して対象の湿度計と基準となる湿度計で表示される値の差異を確認します。

乾燥した状態や高湿状態の確認に湿度計を用いている場合は、それに応じた湿度ポイント (校正点) での確認を行います。

このように湿度発生装置は湿度校正に使用されることから、その用途においては湿度校正器とも呼ばれます。

 

温湿度計の校正の仕方

 

温度計機能と湿度計機能を併せ持つ温湿度計の校正の場合は、気体温度計と湿度計の両方を校正します。

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校正対象の温湿度計を、 一定温度・一定湿度に制御された装置内に挿入し測定

※データロガー・内蔵センサー型のものも校正可能

湿度発生装置は装置内の温度制御機構が備わっているため、温度と湿度の両方を制御可能ですが、より高精度を求められるアプリケーションでは、基準となる温湿度計を用いることで、温度と湿度両方の校正を行います。

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校正対象の湿度計と、基準温温度計を 一定湿度に制御された装置内に挿入し測定

※データロガー・内蔵センサー型のものも校正可能

基準温湿度計としては、例えばtesto 400高精度の湿度計プローブのセットがおすすめです。

湿度を感知するプローブはアプリケーションによって選び方がありますので、お問い合わせいただけましたら選定からお手伝いいたします。

testo Huminator II - 湿度発生装置

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精度の高さから高評価を得ている製品です。

最大4本の湿度計 (温湿度計・温湿度データロガー) を同時に校正可能です。対象の温湿度計はメーカーに制限はありません。

testo 400 - マルチ環境計測器

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testo 400は、プローブを差し替えることで様々な種類の測定が可能なマルチ環境計測器です。お手元に1台はあると便利です。

温湿度計プローブを接続すると高精度な温湿度計になり校正の際の基準計としてご使用いただけます。

高精度 温湿度プローブ

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長期間の測定や、室内の相対湿度と大気温度の平行測定が可能なプローブです。

同時に露点、湿球温度、絶対湿度を演算します。