温湿度変換器 – 室内環境から工業プロセスまで対応

一般的に温湿度変換器は、温湿度センサにより測定対象の気体の温度と相対湿度を測定しています。測定された実測値だけではなく、容積絶対湿度 〔g/m3〕 や混合比 (重量絶対湿度) 〔g/kg〕 などの演算値の表示・出力も可能です。出力する信号は電流信号4~20mAまたは0~20mA、または電圧信号0~1/5/10Vです。

瞬時にデータ処理することができるので、湿度が多大な影響を与えるプロジェクトや作業領域で、温湿度変換器はフィードバック制御等に役立ちます。

温湿度変換器における選定・購入時のポイントは以下のようなものが挙げられます。

  • 温度の測定範囲
  • 湿度の測定範囲
  • 設置場所と温湿度プローブの形状、ケーブル長
  • プローブシャフトの素材 (ABSまたはステンレス)
  • 測定精度
  • 電気信号出力の種類 (電圧または電流)
application humidity transmitter

温湿度変換器ラインアップ

室内・ダクト内などの温湿度管理に

testo 6621
humidity transducer

工業プロセス用モデル

testo 6651
humidity transmitter

工業プロセス用 高精度モデル

testo 6681
humidity transmitters

圧力下露点変換器

testo 674Xシリーズ

testo humidity transducer

温湿度変換器の適用分野

温湿度変換器は主に工業分野で使用されています。製造や研究部門では、温度や湿度の雰囲気条件が重要な役割を果たす場合があり、わずかな湿度差であっても、結果がマイナス方向に働くこともあります。

温湿度の測定・制御には、さまざまな選択肢があります。温湿度変換器は、計測データを設定パラメータに変換し、瞬時に電気などの信号に出力します。結果に影響を与える可能性の高い温度や湿度になった場合でも、迅速な対応をとることができます。

特にクリーンルームなどでは差圧変換器testo 6381で差圧測定と温湿度測定を同時に行う場合もあります。

テストーの温湿度変換器の特長とメリット

 

  • 用途に応じたバリエーション
  • 測定環境に応じた様々な保護キャップ
  • 高精度な測定 (特にtesto 6681は高品質のデジタルプローブを利用可能)
  • しきい値逸脱、エラーを通知するリレー出力機能
     

 

温湿度測定 - 過酷な条件に対応するプローブ

testo 6614 - 加熱式温湿度プローブ (testo 6681用)

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高湿度領域での湿度測定は、最も困難な測定タスクのひとつです。特別なソリューションを適用しなければ、不安定な測定値、信号応答の遅れ、時にはセンサの腐食さえも珍しくありません。

結露の可能性がある高湿度プロセス向けに、テストーは特殊な加熱式温湿度プローブtesto 6614を開発しました。testo 6614は、湿度センサの裏面を加熱することで、フィルタ内部にプロセス条件より5ケルビン高いミクロ領域を作り出しています。ミクロ領域の相対湿度はプロセスの湿度より著しく低いため、センサの応答速度が大幅に改善され、結露や腐食の可能性も減少します。

加熱式湿度センサとあわせて、testo 6614には温度プローブも追加されています。このプローブは実際のプロセス温度を測定し、これを基に正しいプロセス湿度が変換器のマイクロプロセッサーで計算され、表示されます。

testo 6615 - 圧力下露点用プローブ(自動調整機能付き、testo 6681用)

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低湿度域の湿度測定も非常に困難な測定タスクです。ここで「通常の」低湿度用プローブを使用すると、測定が難しい低湿度領域では、測定値が急勾配となります。

テストーはこうした測定の不確実性を修正する自動調整機能を内蔵したtesto 6615を開発しました。これにより、-60 ℃tdまでの極めて精度の高い湿度測定を行うことができます。

testo 6615プローブの湿度センサ背面に密着して取り付けられている温度センサは、 自動調整用のヒーターの役目も兼ねています。プローブは、自動調整時、非加熱状態と加熱状態で温度と湿度を測定します。その2組の測定値から偏差を求めて、 プローブ内の偏差を周期的に自動で修正します。

testo 6617 - 温湿度プローブ(自己診断機能付き、testo 6681用)

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腐食性の強い媒体が存在する環境での湿度測定は、センサの耐用年数が短いことがよくあります。テストーは、この問題に対する信頼性の高いソリューションとして、自己診断機能と早期警告機能を搭載したtesto 6617を開発しました。

例えば、物理的な損傷、腐食性ガスによる損傷、溶剤によるポリマー層の剥離や露出など、自己診断機能により限度値到達が検出されると、「センサ損傷事前警告」が出ます。これにより、測定が誤作動したり中断したりする前に、測定プローブを交換することができ、システムの最適な稼働率が保証されます。

テストーの湿度センサ:高品質温湿度変換器の中核 (コア) となる要素とは

テストーの湿度センサは、20年以上前から使用され、継続的に改良されてきました。中でも当初から、測定の精度と長期安定性という2つの精度パラメータに焦点が当てられてきました。2つのコンデンサ電極の間で、感湿性ポリマーが誘電層として機能しています。

湿度センサの特長は、それぞれの層が完璧に設計されていることです。特に上部電極は、ポリマー誘電層に導かれる水蒸気を完全に透過させますが、同時にセンサを保護するために、凝縮水や油、汚れを通さず、滑らかで撥水性がなければなりません。このような、一見すると矛盾するような2つのタスクを担っているのです。

長年の研究開発の結果、テストーの湿度センサではこれらの要素を最適に組み合わせて搭載しました。この構造設計とテストーの製造、校正における高い安定性により、Testo温湿度変換器の測定の精度は±2 %RH(オプションで±1 %RH)まで保証することが可能になりました。

さらに、湿度センサは長期安定性に優れています。これは、テストーの複数の湿度センサを国際的な校正機関(PTB:ドイツ国立理工学研究所、NIST:米国国立標準技術研究所など)が試験したテストでも実証されており、再校正がなくとも、±1 %RHの制限を超えることはありませんでした。

湿度測定の精度が高ければ高いほど、空調システムの運転コストを低減することができます。国際規格(ASHRAE Fundamentals、DIN 1946など)によると、空調システムは30~65 %RHの空気湿度レベルを保つことが要求されています。これより湿度が高い場合は除湿することで、低い場合は加湿することで目標範囲に収める必要があります。

湿度測定に±2 %RH(長期ドリフトを含む測定の精度)の湿度変換器を使用した場合、一般的な±6 %RH(長期ドリフトを含む測定の精度)の湿度変換器を使用した場合と比較して、運用コストが明らかに低くなることが分かっています。

この運用コスト低減の効果は、クリーンルームなど達成すべき%RHの目標範囲がより狭く定義されている用途で、より顕著に表れます。

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湿度センサの内部構造

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1. 上部電極

  • 誘電層まで水分を浸透させる
  • 凝縮水、不純物を撥水する

2. 基板

  • 保護用セラミック基板

3. 接続ピン

  • 非腐食性

4. 下部電極

5. 誘電体層

  • 相対湿度により静電容量が変化する高分子化合物製

温湿度変換器の便利な機能

テストーの温湿度変換器の主な出力機能は3種類あり、出力機器と統合できることが最大の利点です。

  • アナログ出力: 0-20mA, 4-20mA, 0-1V,  0-5V,  0-10Vから選択 
  • リレー出力: 最大4リレー出力が可能なので、しきい値の超過時だけでなく、変換器の自己診断機能と組み合わせて警告アラームとしても出力が可能
  • イーサネット出力:イーサネットモジュールオプションにより、testo 6651またはtesto 6681がXMLサーバーとなります。同一ネットワークの別の機器からhttpリクエストを送信することで測定値情報等をXML形式で返します。(サンプルXMLコードはこちらよりダウンロードいただき、プログラムを作成してください。)
Humidity transmitter

そのほかの変換器

変換器には、温度・湿度・差圧の3チャネルを測定できるものもあります。詳しくは差圧変換器をご参照ください。

testo humidity transmitter

温度と湿度を組み合わせた変換器

厳しい環境条件で使用する温湿度変換器をお探しの場合は、工業用の高精度温湿度変換器 testo 6681 と専用温湿度プローブお勧めします。たとえば、高湿度領域では、応答性を早め、センサダメージを軽減した加熱式プローブや、低湿度領域では、残存湿度測定用として耐圧性を備えた圧力露点プローブがあります。また、また、腐食性ガスには自己診断機能付プローブがあります。プローブは全て校正データを内蔵したインテリジェントプローブです。

温度と湿度センサを備えている変換器の利点  

  • 相対湿度、残存湿度、露点温度などの演算が可能
  • 演算値をもとに信号出力が可能
  • 湿度や温度が変化したときに迅速な対応が可能

安心してご利用いただける温湿度変換器

テストーでは高湿度の環境でも温湿度データの変換技術を高品質で維持できるよう、特別に対策を施しています。

  • ハウジングは湿度が変換器の内部に浸透しないような構造になっており、内部が湿度による損傷を与えることはありません。
  • testo 6651, 6681, 6351,6381は、操作ボタンがディスプレイカバーに覆われており、誤操作を防止します。またディスプレイ脇にアナログ出力のチェック用端子がついており、アナログ信号の出力チェックが行えます。
  • 配線作業用に結線スペースが十分にとられています。